2011/07/31

祇園祭2011・近所の山鉾

うちのまわりが鉾町ばかりなので、七月に入ると夜は祇園祭の囃子(練習?)が聞こえてきます。

更に七月十日頃からまわりで鉾立が始まるので、車輌通行止めの道が増える+いつもの一方通行でかなり移動が困難かつ複雑になります。

そして、七月十四日から宵宵宵山でお店が立ち並び、歩行者いっぱいで夜間の外出もなかなか難しくなります。逆にちょっと買い物や郵便局に行くだけでも祇園祭の雰囲気が味わえるので、そこはよいところでもあります。

今日で祇園祭も終わり、今年はいつもより近所で山鉾の写真撮った(iPhoneで)ので、それをいくつか。

北観音山(きたかんのんやま)

建設中の北観音山@新町六角下ル
北観音山は、たぶんうちの最も近所で立てられる山鉾の「山」です。場所は新町通六角下ルの京都逓信病院の横で立てられます。聞いたところ北観音山は厄除け粽(ちまき)は作ってないそうです。

Wikipedia/祇園祭によると、「山と名前は付いているが鉾と同じように囃子方が乗っている曳山」だそうです。

つまり、山鉾巡行の日は上に人(囃子方)が何人か乗って、前に二人指揮官(?が乗る山です。全32基の山鉾で24番目に巡行すると順番が決まっています。

車輪が付いていますが、曲がる事は出来ません。交差点を曲がる時は地面に竹をたくさん敷いてその上を滑らすようにして方向転換するので、うちの車(アメ車)よりも小回りが悪いです。


南観音山(みなみかんのんやま)

遠くに見えるは建設中の南観音山
南観音山は、北観音山よりも下ったところ(新町通蛸薬師下ル)で立てられる「山」です。十七日の山鉾巡行では一番最後に巡行すると決まっています。

Wikipedia/祇園祭によると、北観音山と同じく「山と名前は付いているが鉾と同じように囃子方が乗っている曳山」だそうです。

写真は近所の郵便局に行った時に見えた南観音山をiPhoneで撮影して拡大してInstagramで加工したものです。炎天下で暑かったので近くまでは行きませんでした。

ちなみに電柱に黄色い網がかかっていますが、祇園祭の期間は山鉾の高い部分が当たらないように掛けている覆いです。

また多くの山鉾が巡行する新町通(新町御池〜新町四条あたり)は、新町通を横断する電線がありません。電柱や低めのビルよりも高い山鉾が通れるように最初から横断する架線にはなっていないようです。

放下鉾(ほうかぼこ)

建設中の放下鉾@新町四条上ル
放下鉾は、南観音山をさらに下った新町通錦小路下ル(新町通四条上ル)で立てられる「鉾」です。

鉾なので上に人(囃子方)が何人か乗ります。ここも近所と言えば近所で、行きつけの煙草屋に新町通から行く時や四条西洞院にあるフレスコに買い物に行く時に通る場所です。

(財)放下鉾保存会(PDF)によれば、保存会の運営費について「放下鉾のオリジナルグッズやキャラクターをつくり販売してはどうかといった意見もでてきますが、財団は商売ではなく、あくまで神事であることを重視します。放下鉾は、鉾建ても含め伝統やしきたりの伝承に重きを置き、一時的なパフォーマンスを快しとしません。」と、なかなか男前な心意気です。

放下鉾もくじ取りをしない鉾で21番目に巡行すると決まっています。

厄除け粽縁起

そして今年は放下鉾で厄除け粽(ちまき)を買いました。粽といっても中に食べられるものが入っているわけではなく、その家に災厄が来ないよう玄関に飾る目的のものです。由来は、次のような話だそうです。

放下鉾で買ってきた厄除け粽「蘇民将来の子孫ですよ」って意味
むかーし昔、八坂神社に祭られている神さんの牛頭天王(ごずてんのう)さんが旅先で「どっか泊まるとこないかなぁ」と宿を探していて最初に見つけた結構金持ちの巨旦将来(こたんしょうらい)さんとこで、

「一晩泊めてほしいんやけど」
「いや、うち無理」

って断られてしまいました。がっかりしながら次に見つけたのは蘇民将来(そみんしょうらい)さんの家。さっきの巨旦将来さんの兄で巨旦将来さんよりも貧乏な暮らしをしていましたが、

「うちは貧しいし、たいしたもてなしもできませんけど、それでもよければどうぞ」

といって牛頭天王さんを泊めてあげたそうです。

牛頭天王さん、一宿一飯のお礼に「茅でわっか作ると厄除けにいいよ(´∇`)」と教え旅立ちました。その後、茅で作ったわっかを持っている蘇民将来さんとこ以外は疫病で滅びたとも、牛「あの弟は許さん、蘇民将来さんとこ以外滅ぼす」で滅びたとも言われています。

という事で、「蘇民将来さんの子孫ですよ」と書いてある粽が玄関にあると、やって来た災厄は「クソ、ここも蘇民将来の子孫か、他を当たるか...」という感じで、その家には災いが来ないそうです。

八幡山(はちまんやま)

建設中の八幡山@新町六角上ル
八幡山もうちの近所の「山」で、新町通六角上ルで立てられています。新町六角上ルもあまり通らない道なので、遠巻きに見た事はありますが、近くで見るのは今年が初めてです。

八幡山のご神体は、実在が確認されている最古の天皇である応神天皇で山鉾巡行の時は「山」の上に小さな社と鳥居が載せられています。


黒主山(くろぬしやま)

宵宵山の黒主山@六角室町上ル
黒主山もうちの近所の「山」で室町通六角上ルで立てられています。近所とは言え、室町六角上ルはあんまり行かないので、近くで黒主山を見たのは今年が初めてです。噂では玄関に飾る厄除け粽の他に実際に食べられる粽が黒主山で売られているそうです。

普段は宵山の時は人が多すぎて外出しないのですが、左の写真は銭湯に行く時に通った時のものです。宵宵山ともなると人が多くて烏丸通に出るのも一苦労です。



浄妙山(じょうみょうやま)

宵宵山の浄妙山@六角室町東入ル
浄妙山も近所の「山」で、六角通室町東入ルで立てられています。ここは烏丸通のフレスコに行く時にいつも通る道なので建設中〜宵山〜解体と、祇園祭の始まりから順行後まで見る機会の多い山です。

京都観光研究所で公開されているページでは、なかなかカッコイイ御神体の写真が拝めます。

左の写真は銭湯に行く時に黒主山の横を通って烏丸通に出る途中に通った時に撮影したものです。



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