2011/11/20

殺伐としたTerminal.appを合理的に美しくする話

PowerBook G4を使っていた頃、MacOS X Tiger(10.4)からLeopard(10.5)にアップグレードして最も困ったのは、
  • ターミナルの背景に画像の設定ができない(10.4の設定ファイルを用いて出来ないことはないけど...)
  • アプリケーション毎のIMEの状態保持が無くなった(Terminal.appに切り替えたらIME OFFの状態になれ)
の二点です。

サーバ管理者が主たる業務なのでTerminal.appの挙動が作業効率にかなり影響します。この二点の不満だけを考えてもTigerの方が良かったとは思いつつ、先日MacBook Airにしたと同時にLion(10.7)のTerminal.appの不満点が改善されていました!すばらしい(´∇`)

そこで、この記事はタブを使わず色・背景の違う複数枚のターミナルウィンドウを立ち上げる話とその利点について書きました。

タブを使わない利点

App Exposé(指三本↓↓↓)で鳥瞰できる
最近のターミナルエミュレータはタブに対応しています。でも僕はタブを使いません。

五台のサーバに同時にLoginするときはターミナルを五枚起動します。昔はタブに対応したターミナルエミュレータがなかったので、単なる習慣として複数枚のターミナルを立ち上げているだけですが、Mac OS Xで複数枚ターミナルを開く事に於いて以下の利点があります。

  • Mission ControlやExposéで開いているターミナルを鳥瞰できる
  • ターミナル毎に色・背景画違うと鳥瞰したときに判別しやすい
  • ターミナルのウィンドウをCommand(⌘)+`(バッククォート)で切り替えられる(左手だけで完結)
  • Windowを少しずらしておくと、作業中のウィンドウに集中しながら視覚の隅に置いた別のターミナルの変化がわかる
米LH編集部のイチオシのMacのターミナルエミュレータは『iTerm2』 : ライフハッカー[日本版]でお勧めのiTerm2ではCommand(⌘)+数字でタブ切り替えで切るのですが、Terminal.appではCommand(⌘)+Shift+{,}で切り替えます。Command(⌘)+数字をSafariでやると、Bookmarks Barに登録されたブックマークが開くので、OS標準の切り替えキーで統一されているほうが便利というか合理的です。

ずらして配置しておくと、後ろのウィンドウで起きた変化が捉えやすい
なので、MacOS Xではアプリケーションで複数枚のウィンドウが開いているときの切り替えである Command(⌘)+`(バッククォート) で切り替えるほうが合理的ということです、というかそういう結論に至りました。

また、複数枚のウィンドウがあると、後ろに置いたウィンドウでは `tail -f /var/log/maillog` を表示させておいて、少しずらした手前のウィドウでは別の作業をする、あるいは複数台のサーバでほぼ同時にBINDのバグ修正版をコンパイルさせておいて、それぞれのウィンドウの下1行か2行が見えるように重ねておけば、コンパイルが終わったところからmake installして動作確認の作業に入れる、といった使い方が可能です。こうすると手前ウィンドウの作業に集中しつつ後ろのウィンドウになんらかの変化があればすぐに認識できるという利点があります。

Terminal.appの背景に画像を設定する利点

和室ターミナル・銀閣かな?
僕は長年サーバ管理者やってます。手元の端末から昔はtelnet(1)今はssh(1)を使いますが、当然ながら複数台に同時にLoginします。

どのサーバにお邪魔しているかはプロンプトに表示させているのですが、もう少し視覚的に区別しやすい方法はないものかと思案して、まずターミナルの背景色を黒以外の色にした設定をいくつか作りました。Windows NTやWindows 2000を使っているときはコマンドプロンプトで、あるいはCygwinに入れたrxvtで。

色や画像とログイン先を連想

豆腐田楽ターミナル・美味しそう(´∇`)
だいたいいつも邪魔するサーバは決まっているので、背景が赤色になっているのはメールサーバ、Solarisには紫色のターミナルで入る、ローカルマシンの操作は黒い背景のターミナルでという感じで決めていました。

非Windowsでは、FreeBSDやOpenBSDでX Window Systemを立ち上げるといろんなWindow Managerがあって、派手なターミナルもあって、その中には背景画像を設定できるものもありました。作業効率も大事ですが、やはり画面は使いたくなる美しさも必要です。

色や画像で差別化すること

写真ではない京都っぽい感じのターミナル
というわけで、複数枚のターミナルを開いているときは、色や画像で視覚的な差別化を図っておくとプロンプトに注目してどのホストに入っているかを確認せずとも判別がしやすくなるという利点があります。

普段お邪魔するサーバがLinuxばかりでFreeBSDは一台だけなら、FreeBSDに入るターミナルはFreeBSDの画像を背景にしたターミナルを、あるいはLinuxの方が少なければ例のペンギン(Tux)が書いている画像を背景に使うとかです。

よい背景画像を探すには

ざるそばターミナル・うまそう(´∇`)
ターミナルで使用する文字は基本的には黒か白です。なのでコツというほどのものでもありませんが、明暗の差が大きな画像は文字が認識できなくなる領域が出てくるので不向きです。

画像の収集場所について大雑把にまとめると、

画像を選ぶ際の注意点

明るい背景に黒い文字・春道列樹の和歌

画像を選ぶ際は、

  • 明暗の差が大きな画像は見にくいかも(日の出とか満月とか)
  • 全体的に同じ色なのは使いやすい(竹林とか海とか)
  • 1024x768の大きさで十分
  • 同じ画像はそのうち飽きるのでたくさんの種類をストックしておく
  • 壁紙に使いたいキレイな画像を選ぶ

画像を選んだ後は

  • ターミナルの背景として使いにくい画像はコントラストとか適当に調整すればいいかも
  • それでも見にくければグレースケールにするとか

明るい背景に黒い文字・鯉ターミナル
といったところでしょうか。全体的に落ち着いた雰囲気のカッコイイ壁紙なんかは使いやすい部類に入ります。

また、明暗の差が大きな画像であっても、例えば全体的に濃い色使いで右上だけ明るいとかであれば使えそうです。ターミナルの右上はあまり文字が出ることがないので、右端だけ明るいOR暗い画像であれば使いどころがあるかもしれません。

僕は飽きた時用に ~/Pictures/Desktop Pictures/ に壁紙に使いそうな画像を投げ込んでおいて、たまーに眺めて Terminal.app の背景に使えそうなのを見つけたら、 ~/Pictures/Terminal Backgrounds/ に投げ込んで、設定を作っています。それ以外の画像はScreen saverでローテーションさせておけばまた使えそうな画像を再発見できるかもしれません。

ターミナルにキレイな背景画像を設定するだけで殺伐としたTerminal.appが美しくなり、気分も晴れやかになりますので、「リソースの無駄」とか言ったらあきません。以上、ターミナルはタブを使わないよ派の主張でした。

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